『インド工科大学マミ先生の ノープロブレムじゃないインド体験記』好評発売中

笠間書院

2024.11.15 11:00

名門インド工科大学の客員准教授である著者が紹介する全くノープロブレムではないインドの人や出来事

「インド工科大学マミ先生のノープロブレムじゃないインド体験記」

著者 山田真美

税込定価1,980円

発売日 2024年9月

全国書店・ネット書店で好評販売中

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世界中に多くの優秀な頭脳を輩出しているインド工科大学。そのインド工科大学で客員准教授を務める著者は、若いころからインドと不思議な縁で結ばれていた。
若干二十歳、女学生時代のバスガイドのアルバイトのお客さん御一行はなんとインドの国会議員の集団、そこから始まるインドとの数奇な運命。
インドの人はよく「ノープロブレム」と口にするが、著者が出会ったインドの人や出来事はまったくノープロブレムではなかった。
著者がインドと関わった44年間にも数々のノープロブレムでない出来事が著者や著者の周りでも起こった。
例えば、住んでいたアパートの壁が隣の部屋の改装工事のためいきなり大穴が開いて崩れたり、ある朝 車も雇っていたドライバーも消えていたり、
ドライブに行けばハイウェイを平気で逆走してきたり、盲腸で入院した友人の腎臓が悪徳医師によって摘出され売られてしまったり、
ある恩師は本を出したらまるまるパクられすっかり同じ本を出されてしまったりと、日本人の感覚では信じられないことが次々と・・。
また、世界中にエリートを輩出しているインドでは実は自殺率が高く、カンニングなども普通に行なわれている。悪名高いカースト制度でも、
なぜか今では下のカーストに偽装する者も出るとか。
庭に虎が出るかと思えば、大気汚染で苦しむインド、すべてが混沌で住んでみるととても疲れる国だが、著者はインドの魅力にひかれる。
その不思議なインドの魅力を著者の体験とともに、発展し続けるインドの現状と底力がこの本から感じられます。
読むだけでインドを旅した気分になれ、インドの魅力を十分に感じられる1冊です。

【目 次】
はじめに:私が「呼ばれて」インドへ行くまでの不思議な運命

第一章:「ノープロブレム」じゃなかったインド留学
   研究テーマが「インドマジック」に決まるまで
〈マンゴーの木〉のマジシャンを追いかけてインド一周
「楽勝だよ」の甘い言葉に乗せられ大学院へ
文系は食えないから医者かエンジニアを目指しなさい

第二章:住んでみたインドは最高に疲れる国だった
家の前で女性二人が睨み合い「ここは私の縄張りだ!」
  「インド人の就労機会を増やすためサーバントを雇いなさい」と町内会長
ドリフのコント並み アパートの壁崩壊事件
ジープを盗まれ、同じ日に運転手が蒸発、保険金の受け取りに一年超
『インド大魔法団』を出版してデリーに戻ったら、家の中が大洪水
   デング熱騒動と「怖い家」への引っ越し、さらにそこからも引っ越し
電話が故障、そこへ颯爽とやって来た技術者の正体は?
マジック研究の顛末と、ニューデリーで雇ったサーバントのその後

第三章:でもなぜか憎めないインド人の自己愛・自己主張
古い付き合いのある顧客には値段を吹っ掛けてOK
国語がないインドの準公用語 大英帝国の英語を大胆にアレンジ
観光名所タージ・マハルへの入場料、外国人はインド人の二十二倍
自分の家はピカピカに磨いても、一歩外に出たらゴミだらけ
私がインドでの運転をやめた理由と 友人たちが免許証を紛失した事情
インドの道路は危険がいっぱい ハイウェイを逆走する人たち
『マハーバーラタ』にはこの世のすべてが書かれているという大風呂敷

第四章:家族関係がとんでもなく濃厚なインド人
基本的にみんなマザコン&ファザコン 大家族でいる利点は?
親は子どもを溺愛しまくり、子の人生にも介入しまくり
イマドキのインド女子の婚活 決め手は両親の人脈と献身
誰か一人が病気になると家族全員(灯油バーナー持参)で入院
「三高」なんて甘い! マッチング・アプリ越しに見るインド人の結婚
日本人女性が「花婿募集」の新聞広告を載せてみたら…
   「わしが息子を育てているのは、わしの葬儀を出してもらうため」

第五章:殺生を嫌うインド人の動物愛護
インドは野良犬の無法地帯 毎年二万人以上が狂犬病で死亡
犬だらけのインドで、猫をほとんど見かけない理由
ニューデリー郊外のお屋敷の庭に、突然トラが現われた!
捕まえたコブラは野生生物保護区にまさかのキャッチ&リリース
「ヘビ友の会」創設者、マラリア蚊に刺され死亡の悲報
牛の死体を食べたハゲタカが大量中毒死 鳥葬文化も絶滅寸前

第六章:変わるインド、変わらないインド
知らない男に著作物を丸パクリされたジャーナリストの嘆き
チャイのカップが素焼きからプラ製に変わり、再び素焼きへ?
水筒の水の「回し飲み」と新聞の「回し読み」が消えたインド
「STD」「ISD」インドで電話をかけるには忍耐力が必要だった
「ベジタリアン大国」インドの行方は?
女性のキャリアは家族次第 「娘を救え」大作戦の成果

第七章:普段あまり目にしないインドのダークサイド
飛行機事故の現場で目撃した「御遺体」への冷たさの衝撃
御遺体のフルカラー写真を平気で報道するマスメディア
実はインドは自殺大国 若者の自殺率は世界最高水準
インド人とアルコール 密造酒を飲んだ村の男たちが全滅
「次のトイレは百キロ先」 インド農村部の切実なトイレ不足問題
「トイレを造って娘を守りたい」 屋外排泄とレイプ被害
カースト制度の今 「リザベーション」制度をめぐる争い

第八章:インドを変える超エリート集団、インド工科大学
バリバリ文系の私がインド工科大学へ 結びつけたのは「弁天様」
またしても運命に「呼ばれて」インド工科大学の教壇へ
入試倍率100倍を勝ち残った学生たちの「素顔」
数学・物理・化学しか知らない学生たちに物語を書かせてみたら
英語力の格差 出自の格差 初日から引き籠(こも)る学生たち
糖尿病かどうかを問う入学願書 カーストによって異なる足切り点
インドに蔓延するカンニング 医学部の共通試験で問題が漏洩
インド工科大学の闇 他大学の二倍と言われる自殺率の高さ
「僕はうつ病でも何でもない」 男子学生の遺書がもたらした波紋
砂漠に咲いた一輪の花? 圧倒的に楽しげなデザイン学科
学生たちが抱く日本への疑問、いちばん多かったのは「長寿の秘訣は?」

 

著者プロフィール
山田真美  
作家・博士(人文科学)。インド工科大学ハイデラバード校客員准教授。公益財団法人日印協会顧問。元・明治学院大学特命教授。1960年、長野県生まれ。明治学院大学経済学部卒業後、オーストラリアのニュー・サウス・ウェールズ大学大学院で海洋学、インドのデリー大学大学院でインド哲学を研究。2009年、高野山大学大学院修士課程修了、修士(密教学)。2014年、お茶の水女子大学大学院博士課程修了。博士論文のテーマは『カウラ事件の研究』。1990年よりインド文化関係評議会(ICCR)の招聘を受け、インドマジックとインド神話を調査研究。1996年より2001年まで家族とニューデリー在住。1996年より毎年『ブリタニカ国際年鑑』のインドの内政・経済・外交記事を担当。2001年、日印芸術研究所(インド政府認可法人)言語センター長就任。著書に『運が99%戦略は1% インド人の超発想法』(講談社刊)、『死との対話』『ロスト・オフィサー』(ともにスパイス刊)、『夜明けの晩に(上・下)』『ブースケとパンダの英語でスパイ大作戦』(ともに幻冬舎刊)、『インド大魔法団』(清流出版刊)、『吉祥天と行くインドの旅』(インド政府観光局刊)など多数。
ホームページ yamadamami.com

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