【くふう総研】2024年猛暑の買い物行動をレシートから分析! スーパーでの買い物は17時以降の夕方が増加、 「ハンディファン」は中高年世代に広がる
個人および社会の生活満足度の向上に資する研究・発信を行うくふう生活者総合研究所(以下、くふう総研)は、2024年夏の買い物行動に関する調査を実施しました。 厳しい暑さが続いた2024年の夏、アンケート調査とくふうカンパニーグループが運営する家計簿アプリ「Zaim」に登録されたレシートデータの分析により、猛暑が生活者の消費行動に与えた影響が見えてきました。
1)アンケート調査でみる2024年猛暑における生活者の行動と気持ち
気象庁によると2024年の夏(6月〜8月)の全国の平均気温は、記録的高温であった2023年と並び統計開始以来もっとも高くなりました。また、猛暑日(最高気温が35℃以上の日)が多く続いたことが特徴で、全国で観測された猛暑日ののべ地点数は昨年を大幅に上回る過去最多となりました。
環境省の「熱中症(特別)警戒アラート」が発表されると、テレビなどでエアコン使用と不要不急の外出を避けることが繰り返し呼びかけられ、日中は外出を避けてエアコンの効いた屋内で過ごし、早朝や夜に行動するなど猛暑を避けて過ごす人も。生活に欠かせない食料品の買い物も、方法や時間帯において影響を受けたことがわかります。
そんな夏を終えて、回答者の大半は「暑い時期が長くて疲れた(65.5%)」と回答。「夏を満喫できた(7.5%)」にはほど遠い感想をもつ人が多いことがわかりました。
【調査概要】
調査テーマ:2024年夏の買い物行動について
調査エリア:全国
調査対象者:①「トクバイ」ユーザー、サンプル数: 3,916名 ②「Zaim」ユーザー、サンプル数: 3,352名
調査期間:2024年10月18日(金)〜2024年10月21日(月)
調査方法:インターネットによる調査
2)2024年猛暑の買い物行動をレシートから分析
2-1)買い物時間の変化
家計簿アプリ「Zaim」に登録されたレシートの買い物時間を分析し、猛暑日と猛暑日でない日を比較したところ、買い物時間の変化がみられました。
■スーパーマーケットでの買い物は17時以降の夕方が増加
今後も猛暑傾向が続くと、夏のスーパーでの食料品の購入はさらに夕方以降に偏っていくのではないかと推察されます。
東京・大阪・福岡の3都市のユーザーのスーパーマーケットでの買い物レシートを調査。1日の買い物件数(レシート枚数)を100%として各時間帯の買い物割合の変化を見たところ、いずれの都市も猛暑日には正午から15時あたりの最も暑い時間帯の買い物が少なく、17時以降の夕方が多いことがわかります。昨年と比べて猛暑日数が2倍以上に増加した福岡*においては、よりその傾向が強く見られました。
*福岡の猛暑日は2023年は17日、2024年は39日に
■コンビニは暑さに影響を受けず「行きたいときに行く」
同様にコンビニエンスストアでも猛暑によって買い物時間が変化しているかを調べました。地域によって若干差はあるものの、全体的には暑さによる買い物時間の変化はあまりなく、必要なものを必要な時間に購入するために来店していることがわかります。
■ショッピングモールは貴重な避暑スポットに
先掲のアンケート調査では「涼をとるために公共施設やショッピングセンターに行っていた」という回答が一定数あったため、ショッピングモールでの買い物時間についても調査。スーパーでの食料品の買い物時間で顕著な変化があった福岡の例を挙げます。
買い物時間は昼前後を買い物のピークに推移しています。猛暑日には午前中の買い物が非猛暑日に比べてやや少なく、13時を境に夜までの買い物は非猛暑日を上回る傾向にありました。午後の最も暑い時間帯に涼しいモール内に滞在している人が多いことがわかります。これは東京・大阪でも同じ傾向が見られました。
ショッピングモールは環境省と連携し市区町村の「クーリングシェルター(指定暑熱避難施設)」としての指定を進めていたところもあり、暑い日に家族で食事をしたり買い物をしたりして時間を過ごせる貴重な避暑スポットとなっていることがわかります。
2-2)暑さ対策グッズの購入層の変化
「Zaim」に登録されたレシートから暑さ対策の商品購入を調査したところ、「日傘」と「ハンディファン」において昨年と比較して顕著な購入増がみられました。
*レシート記載の商品名において当社が「日傘」「ハンディファン」であると判別したもののみを対象
■男性用の日傘購入が増加
日傘の「Zaim」へのレシート登録枚数(ユーザーの購入回数)は2024年のいずれの月も2023年を上回っています。日差しが気になり始める4月から前年を大きく上回り前年比約1.5倍に、購入のピークである7月においても約1.2倍となりました。
とくに「子どもあり」のファミリー層で昨年と比較して1.5倍近くの購入がありました。購入者が自分以外の家族用にも購入していることが推察されます。
以前は主に女性が使用していた日傘ですが、ここ数年は男性や子どもが使用する姿も見られるようになり、商品も拡充されています。ユーザーの性別による登録レシート枚数を見ると、女性は昨年比約1.2倍、男性は約1.7倍となっており、男性用の購入の広がりによる影響も大きいと推察されます。
■中高年世代にも広がるハンディファン
持ち歩ける小型扇風機「ハンディファン」も2024年は2023年を上回るレシート登録枚数が続き、6月には前年と比べて約1.7倍の購入数に。購入ピークの7月も約1.5倍となりました。
全年代で購入が伸びていることが特徴で、若い世代で流行したハンディファンが一過性のトレンドでなく夏の定番アイテムとして浸透し、購入層が中高年世代まで広がったことがわかります。首かけタイプなど新たなタイプの商品が登場したことに加え、若い世代向けの雑貨店などに売られていたハンディファンがドラッグストアやホームセンターなど取り扱い店舗が増え、中高年世代が手に取りやすい売り場が増えていることも購入層の急速な広がりの原因といえそうです。
■背に腹は代えられない...タクシー利用の増加
猛暑下の外出を少しでも快適にする日傘やハンディファンの購入が増えたことから、タクシーの利用についても調べました。
東京都の2024年7月~8月の「Zaim」へのタクシーのレシート登録回数を調べたところ、猛暑日は非猛暑日に比べて約5%の利用増が見られました。タクシーの利用意向は人により大きく異なるため、7月~8月のタクシー利用が10回未満の人に限って見ると、猛暑日には約8%増加していることがわかります。日頃タクシーをあまり乗っていない層が暑さにより利用していた様子がうかがえます。
***
猛暑だった2024年の夏、暑さを避けるために生活者の買い物行動が変化したことがわかりました。その行動変化に合わせて、今後、暑い日々を少しでも快適に過ごせるようなさまざまな商品やサービスが生まれていくことが推察されます。
●「くふう生活者総合研究所」について
くふうカンパニーグループが提供する生活者向けサービスの運営を通じて蓄積される生活者の行動データやリアルな声を分析・理解することで、個人の生活満足度および社会全体の生活満足度の向上に資する情報発信を目指しています。
●チラシ・買い物情報サービス「トクバイ」について https://tokubai.co.jp/
2013年にスタートした、食品スーパーマーケットをはじめ様々な業態の小売店のチラシ・買い物情報を掲載しているWebサービス・アプリです。パソコン・スマートフォンから無料で情報の閲覧が可能です。掲載店舗数は72,000店以上*、30〜50代の女性を中心に月間1,600万人以上*にご利用いただいています。 (*=2024年1月時点)
「トクバイ」に情報掲載をご希望の企業様はこちら:https://biz-lp.tokubai.co.jp/lp1
「トクバイ」アプリのダウンロードはこちら
https://tokubai.co.jp/mobile_application_redirections/redirect?event=newsrelease
●家計簿サービス「Zaim」について https://zaim.net
くふうカンパニーグループが運営する1,100 万ダウンロードを超える家計簿サービス「Zaim」は、スマートフォンなどから簡単に家計簿を記録できるサービスです。紙のレシートを撮影して自動で読み取る機能に加え、銀行やクレジットカードとの連携機能によって支出や収入を自動的に記録できるため、手軽に家計を管理できます。
「Zaim」アプリのダウンロードはこちら
https://zaim.net/
●会社概要
社名:株式会社くふうカンパニー(https://kufu.co.jp/)
本社所在地:〒108-0073 東京都港区三田1−4−28 三田国際ビル23階
創業日:2016年7月1日
グループ事業:くふうカンパニーグループは “「くふう」で暮らしにひらめきを” を企業理念とし、「毎日の暮らし」及び「ライフイベント」において、生活者であるユーザーにとっての利便性や豊かさを最優先に考え、情報格差の解消や利便性の高いサービスづくりに取り組むとともに、ユーザーの主体的な意思決定や行動につながる価値提供を目指しています。
チラシ・買い物情報サービス「トクバイ」、家計簿サービス「Zaim」をはじめ、くふうカンパニーグループのサービス詳細は下記よりご覧ください
https://kufu.co.jp/company/group
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