“始動”<最初の一歩>個人で特許出願体験記【01】
2014年から2016年の2年間に渡る実体験を綴る特許にまつわる彼是(アレコレ)
エキゾチックレザーを使った個性的な財布を提案するブランド「リボーン」を展開する合同会社リボーン(本社:東京都台東区、CEO:高島成央)が、自身の体験を基にした初物づくしの特許出願ドラマチックストーリー第一話
はじめに
ふとした事がキッカケとなって、 『自分が思いついたこのアイディアで特許取れないかな?』 そんなことを発端として、特許に対する知識などゼロだった自分が先ずおこなった行動は“特許庁に電話して問い合わせる”でした。
始まりは本当に小さな小さな一歩でした。
そこから特許庁に足を運んでみてからのことを時系列で書き綴ったものが、『個人で特許出願体験記』です。
様々な方々との出会いがあり、支えられ助けられてきた2年間でした。
自分で実際に体験してきたことを書き綴っているので、ご自分で行動を起こしてみたいと思っていらっしゃる方のご参考になればと思い、この体験記を執筆しました。
特許に関係する“発明会館”“弁理士会館”などの情報も、自分の体験記を交えてご紹介しておりますので、少しでもご興味ある方にお読みいただければ幸いに存じます。
【始動】<最初の一歩>
もしかしたら、皆さまの中にも『面白いこと(もの)思いついたんだけど、これってまだ見たこともないんだけど特許取れるのかな~?』などと思われている方がいらっしゃるかもしれません。
そういった方のご参考になれば幸いです。
私は、特許のトの字も知らない状態から始めました。
何をどうすればよいのか、予備知識がゼロからの出発でした。
特許や意匠、商標登録など、ご自分で調べて申請することは可能ですので、ご自分でできる所まで頑張るだけの価値は十分にあると思います。
ただ本音をいうと、金銭的に余裕があるならば特許取得に関しては、途中からでも弁理士さんに相談することをお勧めします。
無料の弁理士相談といったものもあるので、そちらもご活用になると良いです。
特許の申請書類などにはとても重要な部分、特許の権利そのものである【請求項】というものがあります。
その請求項で謳う事柄は明細書に網羅されていなければならず、その辺りの書き方(日本語の使い方)や着想(権利の最大化)が、大変だからです。
私の場合は特許出願、商標登録などは自分で行ってきましたが、上記請求項の部分と特許申請後の拒絶理由に対しての補正案や意見書などの作成においては、素人では難しい部分もあるのだと実感しました。
お世話になった弁理士“Mさん”の存在がなければ辿り着くことが出来なかったでしょう。
ただ、最初から弁理士さんにお願いするとなるとその費用もかなりの額になりますので、出来るだけ出費を抑えたい方は、ご自分でできる所までチャレンジしてみるのもありかと思います。
※特許取得の為の補助金や減免制度などもあるので、それらをうまく活用されると良いかもしれません。
何かを思いついたら
何か面白いもの(こと)などを思いついて、
『これってまだ見たこともないし、世の中で初めての発明(発見)かも?!』
『特許取れるかも!?』
そんなことがあったら、先ず初めにしなければならないことは、以前に同じものが存在したかどうかを調べることです。
自分の場合は全くの素人で何の知識もなかったので、直接特許庁へ出向いて行きました。
特許庁では、右も左も分からない、そんなド素人の自分に対しても非常に優しく親切丁寧にご教授下さいました。
虎の門駅から徒歩で5分くらいのところにある特許庁へ行って入口で訪問目的などを記入。
入口で持ち物検査などを受けて入門。
入館カードを受け取って特許庁のゲートをくぐり、右側の階段を上って2階へと上がります。
2階へ上がると右側の産業財産権相談窓口(相談部)で特許や商標、実用新案などの知的財産にまつわる質問などを受付けているので、そちらで相談にのってもらえます。
窓口の対面にはパソコンがズラッと数十台並んでいて、そこで特許や実用新案、意匠や商標などの調べものができるようになっていますが、たしか特許庁自体が五時頃には閉まってしまったと思うので、訪問される場合は時間に余裕をもっていかれると良いと思います。
パソコンはおいてあるものの、何をどうやって調べればよいのか困って、パソコンルームに常駐されている職員さんにお声をかけたところ、その職員さんが幾つかのワードなどで検索して調べてくださいました。
そして、その日は間もなく閉館時間だったので、自分で出来るようにと検索の仕方などを教えていただきました。
【注意点として】
とにかく、以前に同じものがなかったかどうか?を徹底的に調べ上げることがとても重要です。
折角お金と時間をかけて特許申請をしても、以前に同じものが存在していたら水泡と帰すからです。
■ここで調べ上げたものの中で、いくつかはメモを取るなりしておいた方が良いです。
というのも、特許願の中に【先行技術文献】の欄があり似たような先行技術を引き合いに出して自分の発明との対比(相違)をしなければならないからです。
また、そうすることによって『思いつきだけじゃなくて、ちゃんと以前の記録も調べ上げたんだな』と査定ポイントになるからです。
兎にも角にも、初日はそんな感じで終わっていきました。
2014年9月3日のことでした。
その2へ続きます。
【Re-Bone Wallet/リボーンウォレット 製品開発秘話】
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〒100-8915 東京都千代田区霞が関3丁目4番3号 電話番号:03-3581-1101(代表)
*入館には身分証明書を提示して訪問票に記入。手荷物検査を経て入館票をいただいて入館できます。
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