中東進出の成功戦略とは?日本食流通の50年の軌跡をサミットトレーディング大久保代表に聞く【後編】
こんにちは!ハラルジャパン協会UAEドバイ特派員のホルモノフです。
今回は、アブダビにおいて日本食材流通卸事業・中東近隣諸国への輸出事業・ケータリング事業などを行なっておられるSUMMIT TRADING COMPANY L.L.C様(サミット様)の代表取締役で農林水産省から中東・アフリカ地区初の日本食普及親善大使に任命されている大久保様にインタビューさせていただきました!前編はコチラから
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――食べ物以外で取り扱われているものはどのようなものがありますか? 例えば、健康食品や化粧品などは取り扱っていますか?
大久保代表:
当社もかつてはベビー用品やサプリメント、フレグランス類の商品を取り扱っていました。現時点では、芳香剤やガスコンロ、ガスカートリッジ、お箸やお寿司の巻きすなどの厨房用品や食器類も幅広く取り扱っています。化粧品類については、現時点では取り扱っておりませんが、今後は通関・ハラルに関するノウハウを活かして、食品に限らず日本の良い商品を幅広く取り扱っていく予定です。
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――韓国・中国の製品や競合企業は、GCCやUAEでどのように動いているのでしょうか?
大久保代表:
基本的に、韓国・中国企業のシェアはそれぞれ単独で見ると1割に満たない状況ではないかと思われます。当社のUAEにおける日本食市場のシェアは約7割で、残りの3割を韓国・中国・インド・欧米等の各企業が争っている状況です。ただ、商品や食文化の類似性から、韓国企業は日本食材の取り扱いが増え、競合になりつつあります。また、中国系スーパーも現在は我々から仕入れていますが、自社で仕入れようとしています。しかし、当社は創業以来流通網を構築し、取り扱い商品の幅広さや通関ノウハウにより、UAEでは7割、カタールでは8割以上のシェアを持っています。
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――中東ではUAE以外に、どの国に輸出されているのでしょうか? また、中東以外でも卸されている地域はありますか?
大久保代表:
中東では、UAEの他に主にカタール、サウジアラビア、オマーン、クウェート、バーレーン、エジプトなどに輸出しています。アフリカには輸入規制の違いもあり、あまり卸すことができていません。イランやトルコにも卸すことはありますが、継続的に卸しているのはGCCやその近隣諸国がメインです。
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――最後に、UAEへの輸出を考えている日本のメーカー様にアドバイスをお願いします。
大久保代表:
中東のマーケットにはまだまだ可能性があります。現地のルールに従って取り組めば、非常に魅力的で安定した市場です。単独での進出は難しいかもしれませんが、当社には創業以来約50年かけて構築してきた流通網とノウハウがありますので、ぜひ一度お問い合わせをご検討いただければと思います。
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大久保様は主にアブダビを中心拠点として活動されております。この度はインタビューにご協力いただき誠にありがとうございました。最後に、ハラル・ジャパン協会ではUAEをメインに中東(GCC6か国)における市場調査、テストマーケティングなどお受けしております。お気軽にお問合せ下さい。
自己紹介:ウズベキスタン出身のホルモノフ・ヤヒヨです!4歳の頃から18歳まで日本に住んでいた在日ムスリムです。現在にニューヨーク大学アブダビ校1年生として、アラブ首長国連邦アブダビに居住しています。
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