合同会社リボーン
2022.11.30 10:00
エキゾチックレザーを使った個性的な財布を提案するブランド「リボーン」を展開する合同会社リボーン(本社:東京都台東区、CEO:高島成央)が、解説
○○用語というと何か堅苦しい感じですが、“言の葉”というだけで優しい印象に変わりますよね。
日本語って不思議です。
子供の頃は当たり前に思っていましたけど、春夏秋冬とはっきりした四季がある国は世界でも稀みたいです。
そんな環境も日本語に影響しているのかもしれません。
言葉は、その国の生活環境などにも大きく関わっているみたいですね。
有名な話では津軽弁の『わさどさ』『わさゆさ』があります。
「我(あなた)はどこへいきますか?」「我(わたし)は湯(銭湯)にいきます。」という会話だそうですが、東北地方は寒いので余り口を開けずに意味を伝え合う言葉になったそうです。
学者によって数え方に違いはあるが、現在、世界には7140ぐらいの言語があるといわれているそうです。
ネパールのような小さな国でも、120以上の言語が存在していて、パプア・ニューギニアにいたっては840以上の言語があるといわれている。
オーストラリアにも、いわゆる原住民の言語を入れると、270以上の言語が存在するといわれているんですって。
日本語しか話さない日本でも、地方それぞれの言葉があり、鹿児島や沖縄のおじいちゃんおばあちゃんの話す言葉は若者には理解できないそうですね。
日本語は言語の一つと数えて7140種類の言語になるわけですから、それぞれの地方の言葉を入れたら、とんでもない数になりそうです。
さて、そんな日本語ですが、それぞれの業界独自の用語があったりするわけです。
芸能界の人たちが、タクシーのことをシータクと言ったりしているのは有名な話です。
レザー業界では、そんな突飛なものではありませんが、知らない人がきたら「?」みたいな言葉があるのでご紹介します。
「○○皮革」という言葉を聞いたことがありますか?
皮革とは、2種類のかわという漢字からできています。
“皮”と“革”は、同じ“かわ”でも、皮革の状態によって使いわけます。
皮・・・鞣す以前の状態のかわのこと革・・・鞣された状態のかわのこと
<鞣すとは>
「皮を柔らかくして耐久性や可塑性を加え、皮革として利用するための工程」のことを言います。
詳しくは 【皮と革の違い】~Reborn as leather~ をご覧ください。
原皮・・・文字通り鞣す以前の状態の皮のこと乾皮・・・原皮が縮まないように張って乾燥乾燥させて日持ちするようにした状態の原皮(一部工程を加えたものもある)
ウェットブルー・・・クロム鞣しを施した湿潤状態の革クラスト・・・クロム鞣し、植物タンニン鞣しを行い、少量の加脂剤を加えて乾燥した状態で保存している状態の革
吟面・・・銀面ともいう、皮革の表面部分トコ・・・吟面を含まない皮革の部分本革・・・吟面を含んだ革のこと
フロント(カット)・・・エキゾチックレザーを前(腹)面から開いた状態の皮革バック(カット)・・・エキゾチックレザーを後(背中)面から開いた状態の皮革
ハラ・・・主にワニを背中から開いた状態の皮革ホーンバック・・・ワニを腹から開いた状態の皮革
ツヤ・・・主にグレージング仕上げのことマット・・・マット仕上げのこと
吟スリ・・・革の吟面を擦った状態アタマハリ・・・革の表面の凸凹の凸部分を「アタマ」と言い、その「アタマ」面を専用のオイルなどを使い擦りながら塗布していく作業を「ハリ」と言います。
ピンホール・・・皮革に開いた小さな穴スレ・・・皮革が擦れている状態もしくは部分クサレ・・・皮革の吟面が損傷(腐敗)して傷んでいる状態
ボンベ・・・主にワニ革の特殊仕上げでウロコに立体感を持たせること
デシ(DS)・・・10cm X 10cm の大きさスクエアフィート(sq.ft)・・・デシの9.29倍インチ・・・2.54cm
例えば、デシで取引されているものは日本ではゾウ革、カバ革、オーストリッチ、ハープシール、ケープシール、バッファロー、シャーク、ピラルク等ですが、外国から輸入する場合はスクエアフィートが用いられたりもします。
その場合は、スクエアフィートで換算して輸入仕入れした後に、日本でデシで再計量して販売されたりします。
エイ革は、スターマーク辺りの横幅のインチサイズで取引されています。
ワニ革やトカゲ革は、横幅(センチ)で取引されています。
トカゲ革は、おおよそ全体の上から3/1付近のサイズを計り、ワニ革は上から数えて〇番目の骨部分同士の内側と日本では決まっています。
パイソンは横幅(センチ)で単価が変わり、掛ける長さ(メートル)で値段が決められていきます。
その他等級や、仕上げ工程でも値段は変わってきます。
そうした工程を経たエキゾチックレザーを使って、財布が製造されていくわけですが、リボーンの職人はそれぞれの財布によって、エキゾチックレザーやサドルレザーの厚みを変えています。
どのような財布をイメージして作るかによって、0コンマ何ミリの世界で作られていきます。
エキゾチックレザーを使った革財布には、アウターに使うエキゾチックレザーの財布の断面処理の仕方が2通りあります。
財布の断面部分を折り返して縫製しているのが“ヘリ返し”と呼ばれるもので、その下画像の角の部分は「菊寄せ」と言い“熟練の技”です。
丸みを帯びた角(コーナー)のところでは内側に縁返す革がダブつくので、かさばってしまいます。そのため、ダブついた革を放射状のひだに寄せながら細かく折り込み、かさばらないように処置をすることが必要です。
これが「菊寄せ」と呼ばれる技法で、折り込んだひだが菊の花のように見えることからそう呼ばれています。
牛革などと比べて、種類が豊富なエキゾチックレザーは、革の部位によっても革の厚みや硬さが異なります、ですのでエキゾチックレザーにおいては、特に職人の技量が問われる仕事でもあります。
漢字では「木端」と書き、その由来は裁断面(切り目)が木の切れ端にみえるためです。
革の切断面を磨き→染料を塗る→磨く→塗る→磨くを繰り返す「コバ塗り」をおこなうことで、強度を増すことができると同時に、上品に仕上げることができます。
リボーンの職人は、その工程にオリジナルの別工程を加えて更に美しい仕上がりとしています。
鞄や小物の仕様によっては「切り目仕立て」といって、このコバを隠さず、むしろ活かしてデザインすることがあります。
このコバ処理にも職人のこだわりや、良いブランドか、そうでないかの違いがでるポイントにもなります。
コバ磨きの工程については、パイソン 迷彩柄/長財布オールレザーの製作工程で紹介しております。
革の厚みや特性、デザインからそれぞれの仕上げがなされるようになりました。
人類と皮革との歴史は古く、およそ200万年前の旧石器時代にまでさかのぼるといわれています。
長い長い歴史の中で育まれてきた革を使った財布は、古い歴史と新しい発想が融合した現代の“革財布”は、人類の相棒と呼べるのかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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