第26回インターナショナルシーフードショー〜ハラル・ジャパン協会も出展とセミナー開催〜
海産物業界のグローバル戦略とイスラム市場
東京ビッグサイトで開催された第26回インターナショナルシーフードショーでは、ハラルへの関心が高まり、ハラル・ジャパン協会のセミナーを通じて、企業がイスラム市場に向けた準備を進める重要なステージとなりました。
8月21日から3日間にわたり、東京ビッグサイトで第26回インターナショナルシーフードショーが開催されました。世界中の海産物業界の企業や専門家が集う場として盛大に盛り上がりました。
今回のショーでは、特にハラル食品に対する関心が高まり、持続可能性や環境配慮と並び、注目すべきトピックとなりました。日本国内外の企業がムスリム市場への対応を強化する中で、ハラル認証を取得した海産物や加工食品が数多く展示されました。
また、ハラル・ジャパン協会はハラルビジネスの説明や情報を発信するためのブースを設置し、ハラルビジネス活用セミナーも開催しました。
近年、漁船や水産系の工場で働くムスリムの増加に伴い、水産界でもムスリム人口が増えています。それに伴い、ムスリムのインバウンド需要も多くなり、ハラル食品市場は水産界でも急速に拡大しています。今回のインターナショナルシーフードショーでは、このトレンドを受け、ハラル市場に注目する動きが多く見られました。
特に、東南アジアや中東地域への輸出を視野に入れたハラル認証の取得が重要視されており、いくつかの企業ブースではその取り組みが紹介されていました。その中でも、大栄フーズはハラル認証をブース内に掲示し、ハラル商品を多く展示していました。ムスリム消費者の信頼を得るために、厳格な基準を満たすことが求められており、多くの企業がそのチャレンジに取り組んでいます。
魚介類は一見ハラルであるという印象を与えますが、商品加工のプロセスや養殖に関してはその餌もハラル認証の審査対象となります。
この度のショーでは、ハラル認証を取得した海産物や加工品が多数展示されており、その品質や安全性が参加したムスリムから高く評価されていました。
今回のショーでは、ハラル認証を受けた海産物が和食、洋食、中華といった多様な料理に対応できる点が強調されました。特に、寿司や刺身といった日本の伝統料理が、ハラル基準に沿った形で提供されることで、ムスリム観光客へのサービス向上が期待されています。
日本国内の企業がハラル市場に進出するためには、国際的な認証機関との連携や、輸出国の規制に対応することが不可欠です。2024年のショーでは、これらの課題に対するソリューションも提案されており、ハラル・ジャパン協会によるハラルビジネスに関するセミナーには数多くの企業の方々が参加し、ハラル商品の需要の大きさを理解していただけました。
すでにハラル商品やムスリムフレンドリーな商品を開発し販売している企業もゲストスピーカーとして参加したこのセミナーにより、企業がハラル市場への参入に必要な知識やスキルを習得する機会が提供できました。
ハラルビジネス活用セミナーの様子
第26回インターナショナルシーフードショーは、日本の海産物業界がハラル市場における競争力を高めるための重要なステップとなりました。ハラル認証を取得することで、新たな市場への扉が開かれ、特にムスリム消費者を対象としたビジネス展開が期待されます。
また、持続可能性や品質へのこだわりが、日本のハラル食品の強みとして国際市場で評価されることでしょう。今後も、ハラル食品市場における日本の存在感はさらに高まっていくことが予想されます。
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