2024年 JOLCO(日本型オペレーティングリース)マーケットの動向調査
2024年のJOLCOの市場規模を3,850億円と推計
円安効果も加わり市場規模拡大に拍車。2023年度の市場規模は3,850億円(出資金額)、131件(販売件数)と推計。2024年度はコロナ禍前の水準超える4,611億円を見込む
2023年度の市場規模は3,850億円(出資金額)、131件(販売件数)と推計
2024年度は4,611億円を見込み、コロナ禍前の水準超え
- 円安効果も加わり市場規模拡大に拍車。2023年度の市場規模は3,850億円(出資金額)、131件(販売件数)と推計。2024年度はコロナ禍前の水準超える4,611億円を見込む
- 投資家は、円安で投資姿勢に慎重さが残るが、二―ズは旺盛に。依然、航空機より船舶への関心度高い
- 投資家のニーズが多様化、組成のバリエーションで対応し販売も伸長
航空機2,155億円、船舶1,151億円、コンテナ544億円で各々対前年度比増
- 従来80%近いシェアを占めていた航空機は、コロナ禍の影響で2019年度に5%に縮小。2023年度は、航空機が56.0%、船舶が29.9%、コンテナが14.1%であった。2024年度以降も航空機偏重からの脱却を進め、少しずつ船舶のシェアを伸ばし商品ポートフォリオを構築していく見込み
- 欧州のフラッグシップを中心に組成が続く航空機分野は、引き続き組成に対する慎重姿勢が影響し2,155億円(前年度比1%増)、組成案件で貨物船の種類が広がった船舶分野は販売も伸長し1,151億円(同34.0%増)、比較的小口で投資できるコンテナは既存投資家の回帰に加え、新規投資家の人気も集まり544億円(同122.0%増)と推計
JOLCOの対象業界で進むSDGsは長期的にポジティブ、投資家拡大のカギとなるか
2023年度のJOL+JOLCO市場は7,000億円超に拡大
- 海外の海運市況は落ち着きを見せつつあるとの声もあるが、依然好調な海運業界は将来的にカーボンニュートラルの取組みの進展で、LNG船等の輸送量が減少すると予測され、引き続き長期的にはネガティブな面もあるが、エコシップへの取組みはポジティブと見る。なお、海外の新造船舶の「特別償却」について、影響は軽微
- 航空機分野は旅客需要も回復しつつあり、大半のエアラインでは依然苦境が続いているものの、一部には完全回復しており、回復基調にある。短期的にネガティブな面もあるが、燃費効率の高い新造機体発注が活発化、2050年ネットゼロ目標達成に向けたSAF(持続可能な航空燃料)の開発や実用化面への取組み、次世代航空機の開発などから長期的にポジティブと見る。なお、インドで進む税制優遇措置、いわゆるGIFT Cityプロジェクトについては、各社とも様子見
- SDGsへの貢献投資への「継続的な啓蒙」も投資家層拡大のポイントに
- 2023年度の航空機のJOLは堅調に推移し、JOLCO+JOL全体の市場規模は7,000億円超に拡大
リサーチ要綱
〇対象:JOJCOを扱うリース会社、専業会社など約10社
〇期間:2024年4~5月
〇方法:専門研究員による対面取材
※JOLCOとは、一般的に航空機、船舶、コンテナ等を対象とした日本型オペレーティングリース(JOL)のうち購入選択権(Call Option)が航空会社などの賃借人に付与されたもので、匿名組合が金融機関からの借入金と複数の中小企業など(投資家)からの出資金で資金調達して航空機などを購入しリースするもの。投資家には、出資から生じる計画納税が可能となる延税効果のある金融商品である。
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-業界動向について解説を加えていますので、概要を把握するのに役立ちます-
•体裁:A4判、14ページ
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