セックスレスだけど仲は良い?令和夫婦のシン形態──レス当事者635人アンケートからみえた夫婦間レスの実態

レゾンデートル株式会社

2024.03.10 17:13

「夫婦のセックスレスに関する実態調査」第6報

既婚者マッチングアプリ「Healmateヒールメイト」を運営するレゾンデートル株式会社(東京都新宿区)は2023年10~12月、20~50代の既婚者男女4,000人を対象にセックスレスの実態に関するアンケート調査を行いました。現時点で日本最大規模かつ最新のセックスレス調査です(2024年3月現在)。今回は4,000人から絞った「レス当事者」635人へのアンケート結果の第4弾を報告します!「令和レス夫婦の新形態」です。

 

 

セックスレスはもはや日本の社会問題です。セックスレス夫婦の割合は年々増加しており、多くの調査では5~6割に達するとの結果が出ています。

 

既婚者マッチングサービス「Healmate(ヒールメイト)」を運営するレゾンデートル株式会社(東京都新宿区)は2023年10~12月、過去に様々な機関が行ったセックスレス調査を大きく上回る、既婚者男女4,000人を対象とした夫婦のセックスレス調査を行いました(調査名「夫婦のセックスレスに関する実態調査」)。日本最大規模かつ最新の夫婦間セックスレス調査になります(2024年3月現在)。これまで全5回の報告により、下記の実態が明らかになっています。

 

第1報:20代~50代既婚者の68.2%がセックスレス傾向(うち43.9%が完全なレス状態

第2報:結婚3年未満の新婚夫婦でさえ5割以上がセックスレス傾向

第3報:レス当事者の6割以上が1年以上レス、約4割が5年以上レス

第4報:「妊娠・出産」がレスの最大のきっかけ(25%)、最大の原因は女性の性欲減退

第5報:男性(夫)はレスを解消したいが、女性(妻)はそう思っていない

 

今回の第6報では、セックスレスの当事者に「夫婦仲」を尋ねた結果を分析・報告します。現代の草食化や夫婦関係の変化を反映してか、「セックスレスでも夫婦仲は良い」という新形態「仲良しレス夫婦」が登場しています。むしろ、こちらがスタンダードとなっている感があるのです。「令和夫婦のシン形態」、どうぞ最後までご覧ください。

 

 

<結果のポイント>

  • レス男性の56%が「妻と仲が良い」と感じている
    →夫婦仲が良い(28.4%)+やや良い(27.5%)=55.9%
    →普通は27.2%で、やや悪い(11.3%)+悪い(5.6%)は16.9%のみ
  • レス女性の53%が「夫と仲が良い」と感じている
    →夫婦仲が良い(37.1%)+やや良い(15.9%)=53.0%
    →普通は30.2%で、やや悪い(7.3%)+悪い(9.5%)は16.8%のみ
  • 男性よりも女性の方が「仲が良い」と思う温度感が高い
    →「やや良い」よりも「良い」の回答割合が男性よりも女性で顕著に高い
    →「仲が良い」とは感じつつも男性には性的不満が残る?
  • 夫婦仲を今よりも良くしたいと考える割合は男性が顕著に高い
    →第5報の「男性はレスを解消したいが女性はそうではない」との結果と関係あり?

 

<調査概要>

・調査タイトル:夫婦のセックスレスに関する実態調査 第6報
・調査期間:2023年10月30日~12月18日
・調査対象者:20~59歳の既婚男女635人(男性320人、女性315人)
 ※第1報の回答者4,000人のうち「完全レス」と回答した人の中から無作為に635人を抽出。
・調査方法:インターネット(セルフ型アンケートツールFreeasyを利用)
・エリア:全国
・調査機関:レゾンデートル株式会社(https://raisondetre-inc.co.jp/
・調査報告の掲載:https://healmate.jp/survey/
・本報告の発表日:2024年3月10日

 

<調査対象者について>

次の通り男女、年齢層ともに均等なサンプルになっています。

・総数:男性(320人)、女性(315人)
・20代男性:80人(25.0%)、20代女性:75人(23.8%)※
・30代男性:80人(25.0%)、30代女性:80人(25.4%)
・40代男性:80人(25.0%)、40代女性:80人(25.4%)
・50代男性:80人(25.0%)、50代女性:80人(25.4%)

※第1報に回答した20代女性500人のうち「完全レス」と答えた人が少なく80人を確保できなかった。

回答者は鳥取県・島根県・大分県を除く全都道府県に分布しており地域的な偏りはありません。東京都(95人)、愛知県(62人)、神奈川県(53人)、大阪府(50人)、埼玉県(44人)、千葉県(37人)、福岡県(28人)、北海道(24人)など、概ね人口分布にも沿っています。

子どもの有無は、子ども有が474人(74.6%)、子ども無が161人(25.4%)でした。

 

1  セックスレスの当事者の夫婦仲は?

第1報では、既婚者の約7割が配偶者とセックスレス(※1)傾向であり、そのうち4割以上が完全なセックスレス状態と判明しました。また、第5報では、レス男性の約6割が「妻とのセックスレスを解消したい」と考え、約9割が「性欲がある」と回答し、その大半が「自 慰行為・セルフプレジャー」で性欲を解消している状態にもかかわらず、レス女性の約7割は「夫とのレスを解消したいと思っていない」という結果も判明しています。特に40代以上の既婚女性における性欲減退は顕著でした。

このような男女間の性に関する大きなすれ違いがあるなか、セックスレス当事者の夫婦仲はどのようなものでしょうか? 尋ねてみました。

 

 

 

すると、予想外の結果となりました。レス男性の56%、レス女性の53%が「夫婦仲は良い」と回答したのです。性的な不一致があるにもかかわらず、過半数が「仲が良い」という結果は意外でした。また、男女とも「仲が良い」「普通」「悪い」の3つの回答割合がほぼ一緒という点も興味深いでしょう。これまでの調査では、男女の認識がここまで一致することは非常に少なかったです。

 

詳細を見ると、もちろん男女間で多少の違いは見受けられます。その最たるものは濃いピンクの部分(はっきりと「良い」という回答)の割合が男女間で異なり、女性が男性よりも顕著に大きい結果でした。つまり、女性の方が何のためらいもなく「夫婦仲は良い」と認識している人が男性より多いことを現します。この結果は男性の性的欲求不満を反映しているかもしれません。「仲は良いけどレス…」と考えて、「やや仲が良い」を選択する男性が多いと推測できるでしょう。

 

※1 本調査におけるセックスレスの定義は、「本人がセックスレスととらえている」という主観的なものです(第1報参照)。実態との乖離を生じさせないため、日本性科学会の定義(1994年)である「(挿入と伴わない性的コンタクトも含む)性的接触が1か月以上ないカップル」には沿っておりません。

 

なお、2023年9月に行った「婚外恋愛に関する実態調査(第7報)」で、婚外恋愛(※2)の経験者に夫婦仲を尋ねたところ、婚外経験者の男性は57.1%が「夫婦仲は良い」と回答し(良い34.9%+やや良い22.2%)、婚外経験者の女性は51.8%が「夫婦仲は良い」と回答しています(良い28.9%+やや良い22.9%)。セックスレス夫婦と同じく過半数が「夫婦仲が良い」と認識しているという興味深い結果です。

つまり、ックスレスだろうが婚外恋愛していようが、半数以上の夫婦は仲が良いことを示しています。

 

※2 婚外恋愛とは、婚姻関係にあるパートナー(妻・夫など)以外との恋愛関係をいい、体の関係の有無は問わない。不倫・セカンドパートナーも含む。

 

続いて、年齢層別にレス当事者の夫婦仲を見ていきましょう。まずは男性から──。

 

 

「仲が良い」全体は経年で減りますが、30代で濃いピンクの割合が高くなる、また30代と40代で「仲が悪い」と認識する割合が増える傾向がみられます。

続いて、女性はというと──。

 

 

男性よりも濃いピンクの割合が大きい点が注目されます。また、「夫婦仲が良い」全体の割合が40代・50代で一気に減る点も注目でしょう。20代・30代までは夫に好意をもっていたのが、40代以降は「愛想を尽かす」割合が増えたことを示すのか、少々評価が難しいところです。

 

2  夫婦仲を今よりも良くしたい?

「夫婦仲を今よりも良くしたいか」との質問に対する答えは、男女間で分かれました。グラフのように男性は今よりも良くしたいと思っているのに対し、女性は現状維持が最多です。

 

 

これは「性」の問題が絡む結果でしょう。男性は「レスを解消したい」ためにさらなる関係改善を望んでいるのに対し、女性は「レスを解消しなくてよい」と考えているため、現状維持を望んでいると分析します。また、セックスレスでも離婚を望む既婚者は非常に少ないことも分かりました。

 

続いて、年齢層別に男女を比較すると、次のグラフのようになりました。

 

 

30代・40代で男女の違いが大きく現れています。ちょうど男性がまだまだ性欲が旺盛な年代でもあり、「レス解消」に対する認識の違いが結果に現れていると分析できるでしょう。

女性は30代で一気に「このままでよい」が拡大しており、夫婦仲が良くても悪くても、現状を変えたくないと考える傾向が大きいことが分かります。

 

3  まとめ

今回はセックスレス調査の第6回目の報告になります。次の日本家族計画協会の調査が示すように、以前はセックスレス夫婦の割合は低く、セックスレスは離婚の要因の一つとされました。

 

日本家族計画協会:【ジェクス】ジャパン・セックスサーベイ2020調査報告

 

しかし、草食化が進み、恋愛関係にあるカップルですらセックスレス化が進む現代においては、夫婦のセックスレスはむしろ「普通のこと」となっています。今回の調査ではそれを反映してか、「夫婦仲は良い」と答えるセックスレス夫婦が5割以上という結果になりました。離婚を考えるレス当事者もごく少数です。

 

この結果は「夫婦は性的パートナーである」という従来の考え方にくさびを打ち込むものでしょう。実態に合った新しい夫婦関係を構築する時期が訪れたのかもしれません。

 

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<過去の報告>

※「既婚者の男女関係に関する調査」のサイトではさらに詳細な結果をご覧いただけます。第6報も近日公開。

⇒第1回「既婚者の7割がレス傾向」はこちら

⇒第2回「新婚の5割がレスほか」はこちら

⇒第3回「長期レスの当事者が多い」はこちら

⇒第4回「レスの原因ときっかけ」はこちら

⇒第5回「レス解消の意欲と性欲」はこちら

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◎調査の目的

私どもレゾンデートル株式会社(東京都新宿区)は、「結婚後の新たな生き方」を提案する既婚者向けメディアやネットサービスの展開を行うシステム開発です。現代の夫婦関係のあり方や多様性を把握し、今後のサービス開発に向けた市場動向を探るため、今回の調査を企画しました。

 

◎調査内容・本リリースに関するお問い合わせ

今回の調査内容やデータの詳細に関するお問い合わせ、報道関係の皆様の取材依頼やお問い合わせは下記までお願い申し上げます。

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〒160-0022 東京都新宿区新宿4-3-15 レイフラット新宿B棟3F
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