夫婦の68.2%がセックスレス傾向!──過去最大4,000人アンケートからみえた夫婦間レスの実態

レゾンデートル株式会社

2023.11.26 19:52

「夫婦のセックスレスに関する実態調査」(レゾンデートル株式会社)の第1報

レゾンデートル株式会社(東京都新宿区)は、2023年10月に20代~50代の既婚者男女4,000人にセックスレスに関する実態調査を行いました。日本で最大規模かつ最新のセックスレスに関する調査です(2023年11月時点)。今回はその第1報を紹介します!

 

セックスレスはもはや日本の社会問題です。セックスレス夫婦の割合は年々増加しており、多くの調査では5~6割に達するとの結果が出ています。

これまでのセックスレス調査のうち最大のものは、日本家族計画協会等が20~49歳男女2,918人に行った「第4回ジェクス・ジャパン・セックスサーベイ2020」のセックスレス調査です。この調査では、婚姻関係にあるカップルの51.9%がセックスレスとの結果が出ていました。

 

今回、既婚者マッチングアプリ「ヒールメイト(Healmate)」を運営するレゾンデートル株式会社(東京都新宿区)では、ジェクス・ジャパン・セックスサーベイを上回る男女4,000人を対象とした、夫婦のセックスレスに関するアンケート調査を2023年10月に実施しました(調査名「夫婦のセックスレスに関する実態調査」)。現時点で、日本最大かつ最新の調査になります。

調査の結果、20代~50代既婚者の68.2%が配偶者とセックスレス傾向(セックスレスと回答+ややセックスレスと回答)にあると判明しました。このうち完全なセックスレスと回答した割合は43.9%にも上ります。驚くことに20代~40代に絞っても大きな違いはありませんでした。

 

今後、数回にわたり様々な角度から夫婦のセックスレスの実態を解明していきます。

今回の第1報では既婚者に占めるセックスレス状態の人の割合(男女差や年代差などを含む)を分析するほか、過去の同種の調査では明らかになっていない「子どもの有無」や「夫婦仲」とセックスレスの関係、既婚者の性的欲求不満などについても分析しています。どうぞ最後までご覧ください。

 

 

<結果のポイント>

  • 20~50代の既婚者の68.2%が「配偶者とセックスレス傾向」と回答
    →このうち「ややセックスレス」という回答を除いた「完全なセックスレス」の割合は43.9%
    →20~40代に限定すると64.5%がセックスレス傾向、うち37.6%が完全なセックスレス
  • 女性よりも男性の方が「配偶者とセックスレス」と回答する割合が高い
    →20~50代の既婚男性の70.1%、既婚女性の66.2%がセックスレス傾向と回答
    →このうち「完全なセックスレス」と回答したのは、既婚男性46.0%、既婚女性41.7%
    →年代別でもすべての年代で女性よりも男性の方が「セックスレス」と回答する割合が高い
  • 30代から配偶者とセックスレス状態の既婚者が急増
    →セックスレス傾向の割合は20代で約5割、30代になると7割に上る
    →「完全なセックスレス」も20代男性25.2%・女性16.4%が30代になると男女とも約4割に
    →40代既婚者は7割超、50代は約8割がセックスレス傾向
  • 子どもありの既婚者の方がセックスレス状態の割合が高い
    →子どもありの既婚者の71.4%がセックスレス傾向、子どもなしは61.2%で10ポイントの差
  • セックスレス状態でない夫婦の方が仲は良い
    →回答者全体では60.1%が「夫婦仲が良い」「やや良い」と回答
    →セックスレス傾向の既婚者は57.2%が「良い」「やや良い」と回答
    →セックスレス状態でない既婚者は66.0%が「良い」「やや良い」と回答

 

<調査概要>

・調査タイトル:夫婦のセックスレスに関する実態調査 第1報
・調査期間:2023年10月23日~25日
・調査対象者:20~59歳の既婚男女4,000人(男性2,000人、女性2,000人)
・調査方法:インターネット(セルフ型アンケートツールFreeasyを利用)
・エリア:全国
・調査機関:レゾンデートル株式会社(https://raisondetre-inc.co.jp/
・調査報告の掲載:https://healmate.jp/survey/

 

<調査対象者について>

次の通り男女、各年代とも均等なサンプルになっています。

・20代:男性500人(12.5%)、女性500人(12.5%)
・30代:男性500人(12.5%)、女性500人(12.5%)
・40代:男性500人(12.5%)、女性500人(12.5%)
・50代:男性500人(12.5%)、女性500人(12.5%)
 ※( )内は全体(4,000人)に占める割合

回答者は全都道府県に分布しており地域的な偏りはありません。回答者数に占める割合も、例えば北海道4.2%(日本の人口に占める道民の割合は3.9%)など人口構成割合と似た傾向を示しています。

 

 

1)既婚者のなかでセックスレス状態の人はどれくらい?

日本性科学会の定義(1994年)では「性的接触が1か月以上ないカップル」をセックスレスとするそうですが、1か月は期間が短すぎて実情に合っていないように思えます。仕事や育児などで疲れていたり、体調が思わしくなかったりすれば、1か月以上性的接触()がないケースはざらでしょう。

※挿入を伴わない性的コンタクトを含む。

そこで、本調査では本人の認識を重視し、「ややセックスレス」「セックスレス」と回答した人をセックスレス傾向、「セックスレス」と回答した人を完全なセックスレス状態と分類しました。

 

では、20~50代の既婚者4,000人のなかで「自分は配偶者とセックスレス」と認識している人はどのくらいでしょうか?

 

 

実に、20~50代既婚者の68.2%がセックスレス傾向と回答しており、そのうち43.9%が完全なセックスレス状態と答えています。夫婦間の性交渉が一般的に少なくなる50代を除き20~40代に限定しても、64.5%がセックスレス傾向、そのうち37.6%が完全なセックスレスになるのです。

 

避妊具メーカーDurex社が2008年に公表した報告書「グローバル・セックス・サーベイ」によると、日本人の年間セックス回数は48回で世界最低ランクであり(1位はギリシャの年164回)、世界平均の年103回の半分に遠く及びません。性生活の満足度も24%と、世界平均の44%を大きく下回ります。

 

同調査では、欧米圏は軒並み回数・満足度ともに高い傾向にあり、東アジア圏は低い傾向にありますが(中国:年96回・満足度22%、台湾:年88回・満足度37%)、それでも日本の低さは群を抜いているのです。間違いなく、日本は世界トップクラスのセックスレス大国といえます。

 

(参考)産経新聞:既婚者のセックスレス47%の衝撃 年々進むレス過去最多 日本の夫婦の回数は世界平均半分以下の年◯回

(参考)社会実情データ図録:世界各国のセックス頻度と性生活満足度

 

■男女別の割合の違い

続いて、男女の割合の違いをみてみましょう。

 

 

男性の方が女性よりも「自分は配偶者とセックスレス状態にある」と認識している点が興味深いです。後ほど紹介する性的満足度の調査でも明らかになっていますが、女性の方が性的満足を求める程度が低い傾向にあります。男性の方が「配偶者との性的接触が足りない」と感じる割合が高く、それが「セックスレス」の認識の男女差に反映していると推測できます。

 

■年代別の割合の違い

続いて、年齢による違いを男女別にみていきます。

 

 

男女とも30代でセックスレス傾向の割合が急に高くなっています。

男性では、20代:53.4%→30代:71.4%となり、完全なセックスレス状態の人が25.2%から41.8%に急増するのが注目です。それ以降は40代:74.8%、50代:80.8%と上昇は緩やかになります。

女性も20代:51.0%→30代:67.8%と急増し、特に完全なセックスレス状態の人が16.4%から39.2%と、倍以上に拡大するのが注目です。男性よりも40代から50代の上昇が急ですが、閉経などの生理的な現象による性欲減退の影響が大きいでしょう。

 

 

2)子どもの有無はセックスレスと関係ある?

セックスレスの要因の一つに出産や子どもの成長があげられることは多いです。果たして、子どもの有無とセックスレスの割合は関係があるのでしょうか。

 

 

結果は「多少関係がある」でした。セックスレス傾向にある既婚者は、子どもありが71.4%、子どもなしが61.2%と10ポイントの差がつきました。完全なセックスレス状態の人は、子どもありが46.6%、子どもなしが38.0%と9ポイント近い差です。

これを差が大きいと取るか、意外に小さいと取るかは難しいところでしょう。「出産を機に育児に追われたり夫婦関係が変化したりしてセックスレスになった」「子どもが成長して分かる年齢になったので次第にセックスをしなくなった」などはよく聞く話ですが、それを考えれば意外とセックスレスの大きな要因にはなっていないといえるかもしれません。

 

男女別では大きな傾向の差はみられませんでした。年代別では20代にのみに差がみられ、子どもありの人が子どもなしの人よりもセックスレスの割合が高くなっています。乳幼児の育児負担や育児不安などが関係しているかもしれません。

 

 

3)セックスレスだと夫婦仲は悪い?

セックスは最高のコミュケーション、あるいは愛情表現などといわれます。そうだとするなら、セックスレス状態だと夫婦仲は悪い傾向があるのでしょうか。まずは回答者全体に夫婦仲を尋ねてみました。良い+やや良いが60.1%と、仲の良い夫婦が多いようです。回答者は年代がばらけた全国4,000人ですから、一般的な傾向をあらわしているでしょう。

 

 

セックスレスではない既婚者と、セックスレス傾向の既婚者で分けると、次のような結果になります。

 

 

セックスレスでない既婚者では「良い+やや良い」が66.0%なのに対し、セックスレス傾向の既婚者では「良い+やや良い」が57.2%と、やや低い傾向になりました。

セックスレス傾向の既婚者のなかから「完全なセックスレス状態」の人に絞ってみても、大きな違いはありません。

セックスレスと夫婦仲の関係は、どちらが原因か結果かという判別はできませんが、セックスレス状態の既婚者の方が「仲の良い夫婦がやや少ない」と言えるでしょう。

 

 

4)既婚者の性的満足度は?

冒頭で日本人の性的満足度は世界的にみて極端に低いと説明しました。調査方法が違うために前述の調査との数字の比較はできませんが、既婚者の性的満足度はどのくらいなのでしょうか。

 

 

男性は37.7%が「満足+やや満足」と回答している一方、32.1%が不満を感じているようです。

 

 

一方、女性の場合は50.2%が「満足+やや満足」と回答しており、不満を感じている割合は18.0%で、いずれも男性と大きな差が生じました。選択肢に合わせて「満足」という回答になりますが、「性的関係はもうなくてよい」と考える女性が多く含まれていると推察できます。冒頭でも述べたように、女性の方が性的満足を求めない傾向があらわれているでしょう。

 

■年代別の割合の違い

続いて、年齢による違いを男女別にみていきます。男性では年齢が上がるにつれて満足度が低くなり、30代以上では約3人に1人が満足していない状況がわかります。30代以上では配偶者とセックスレス傾向の割合が増えることと関連しそうです。

 

 

一方、女性の場合は性的に不満を感じる割合が男性に比べて極端に低いことが分かります。30代で「不満足+やや不満足」が23.2%となりますが、それ以外はどの年齢層も不満を感じるのは約6人に1人という状態です。性に対する男女間の齟齬があらわれる結果となりました。

 

 

 

5)まとめ

性に関することがらは、夫婦間でも話し合いにくいものです。特にセックスレス状態にある場合はそうでしょう。今回の調査では、既婚者全体におけるセックスレスの割合を中心に調査し、セックスレス傾向にある既婚者とそうでない既婚者の違いにも焦点をあてていきました。セックスレスに悩む既婚者の方の参考になれば幸いです。

 

今後の調査では、セックスレスの既婚者と、セックスレスではない既婚者を分けて、それぞれの性生活や夫婦関係について詳しく調査していきます。また、解決の糸口も探っていく予定です。今後の報告にも注目していただければ幸いに存じます。

 

◎調査の目的

私どもレゾンデートル株式会社(東京都新宿区)は、「結婚後の新たな生き方」を提案する既婚者向けメディアやネットサービスの展開を行うシステム開発です。現代の夫婦関係のあり方や多様性を把握し、今後のサービス開発に向けた市場動向を探るため、今回の調査を企画しました。

 

◎調査内容・本リリースに関するお問い合わせ

今回の調査内容やデータの詳細に関するお問い合わせ、報道関係の皆様の取材依頼やお問い合わせは下記までお願い申し上げます。

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〒160-0022 東京都新宿区新宿4-3-15 レイフラット新宿B棟3F
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担当:浦野

 

 

 

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