修繕積立金の値上げ幅抑制で適切な管理は実現するか
国交省がマンション管理のガイドライン見直しを検討
業界初の個人向け総合不動産コンサルティング・ホームインスペクション(住宅診断)、マンション管理組合向けコンサルティングを行う“不動産の達人株式会社さくら事務所”(東京都渋谷区/社⻑:大⻄倫加)では、マンションの修繕積立金不足などを背景に、国土交通省が管理計画のガイドラインの見直しに向けた検討を開始したことから、適切な組合運営や第三者管理について専門家による解説を公開しました。詳しくは下記をご覧いただき、本件に関する取材やご質問がございましたらお気軽にお問い合わせください。
修繕積立金の値上げ幅抑制で合意形成は容易になるか?
※2017年~2022年の5年間で、新築マンション分譲時の管理費は約86%、修繕積立金は約67%増額しているが、国交省が掲げているガイドラインからは大きく不足している
・値上げ幅が抑制されることで、所有者間での合意形成は多少は図りやすくなるかもしれないが、マンションは極めて個別性が強いため、実態に見合わない積立金の設定は本末転倒な結果を招きかねない
・ガイドラインを頼りにしすぎず、安易に値上げに走らないことが大事
→コストの削減や大規模修繕の長周期化なども検討したうえで、専門家の知見を借りつつ適切な修繕のための値上げを
事例)1回目の大規模修繕で2,000万円の積立金不足というピンチから、現在は「段階積立方式」から「均等積立方式」に移行し、盤石な運営体制を築いている組合も
「区分所有法」改正の影響は?
・共用部分の管理・変更など特別決議・普通決議共に緩和の方向に改正される見通し
・総会の参加率が低く、合意形成に難航する組合や、相続などによって所有者の不明化や区分所有者の非居住化が進行している組合には朗報
・一方、今までしっかりと管理を行ってきた組合にとっては必ずしも朗報ではない
なぜなら?
→マンション所有者の意思決定が軽んじられる可能性がある
→共用部の変更(例えば、植栽を伐採してEV自動車の充電スペースに)など、一部の組合員の暴走リスクになり得る
「第三者管理方式」は救世主となり得る?
・区分所有者の高齢化や非居住区分所有者の増加により、「第三者管理方式」に注目が集まっている
・所有者の高齢化で理事の成り手がいないマンションのための方式?理事を担う負担を軽減したい富裕層が所有するマンションのための方式?
・時間的・精神的負担が軽減されるというメリットがある一方で、利益相反行為を防止するための監視も必要
・近年、実務実績が不十分であると思われる分譲会社の系列管理会社が管理者となる、安易とも思える「第三者管理方式」が散見される
・管理運営の方針に所有者の意向が反映されないことも
事例)区分所有者間で2年目アフターサービス点検の機運が高まっているにも関わらず、管理会社側で十分に対応してもらえない など
→ 一般的な「理事会運営方式」にも増して、十分な監査が必要である認識を持つことが大事
さらに具体的なお話が聞きたい方はお気軽にお問合せください。専門家が事例と共に取材にてお話させていただきます。
■不動産の達人 株式会社さくら事務所■ (東京都渋谷区/代表取締役社長:大西倫加)
株式会社さくら事務所は「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」を理念として活動する、業界初の個人向け総合不動産コンサルティング企業です。1999年、不動産コンサルタント長嶋修が設立。第三者性を堅持した立場から、利害にとらわれない住宅診断(ホームインスペクション)やマンション管理組合向けコンサルティング、不動産購入に関する様々なアドバイスを行なう「不動産の達人サービス」を提供、63,000組を超える実績を持っています。
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