■ローマ発 世界遺産ティボリのエステ家別荘とヴィッラ・アドリアーナへのツアー

日本トラベルコーディネート株式会社

2023.10.17 12:08

ローマから半日で行ける涼しげでとてもビューティーな世界遺産です!

村上春樹さんの著書「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」に出てくるリストの「巡礼の年」はこの地を取材して作曲されました。

■ローマ発 世界遺産ティボリのエステ家別荘とヴィッラ・アドリアーナへのツアー

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ローマにはコインを投げるとまたこの地に戻ってこれるという言い伝えが残るトレヴィの泉がありますが、イタリアの権力者になると財力ならぬ水力を見せつけて自分の偉大さを誇示するのかもしれません。ローマにもたくさんの噴水がありますが、約30㌔離れたティボリにはヴィラ・デステと呼ばれる噴水庭園を極めた別荘があり、世界遺産となっています。専用車の半日観光でちょうど良い場所にあります。

ティボリのエステ家別荘は1563年よりイッポリート卿が別荘建築をスタートしました。ルネサンス文化の絶頂を示す傑作であり、庭園デザインの発展に貢献したことから2001年に世界遺産に登録されました。イッポリート卿は権力闘争に敗れ、ローマ古代から有名な当保養地で隠匿生活をはじめました。ピーロ・リゴーリオに別荘の設計を任せ、丘陵地帯に500もの噴水を作らせ、ヨーロッパを代表する噴水庭園としました。リゴーリオはサンピエトロ寺院の設計を変更しようとしてミケランジェロと対立し、解任された実力者です。

庭園にはオルガンの噴水があり、10時半から2時間おきに水力によってオルガンの自動演奏が行われます。その噴水から流れた水が22m下のネプチューンの噴水に繋がり、巨大な水柱を噴き上げます。さらに130m続く3段模様の噴水ストリートや楕円の噴水、ロメッタの噴水などがあり、暑い夏の日などはマイナスイオンを浴びて気持ちの良い散歩が出来ます。

フランスの画家コローは1843年に当地の絵画を残し、ハンガリーの作曲家リストはやがて彼の代表曲となるこの噴水をモチーフとした「エステ荘の噴水」という曲を作曲し、「巡礼の年」というピアノ曲集に加えました。村上春樹さんの著書「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」でもこの曲が取り上げられています。

「エステティック」の語源は、紀元前500年頃のペルシャ大王の妃であるエステルという女性の美しさからきているといわれています。 日本では省略して「エステ」と呼ばれていますが、イタリアにはコモ湖の湖畔にもヴィラ・デステという素敵なホテルがありますが、当地ティボリもヴィラ・デステとなっており、美しい場所はエステつながりがあるのかもしれません。

 

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