アフターコロナの働き方調査!フル出社が4倍に増加し、満足度は低下傾向に!
2023年5月8日以降、新型コロナウイルス感染症は季節性のインフルエンザなどと同じ「5類感染症」に分類されました。これを機に、一部の企業ではテレワークを廃止し、従業員にオフィス出社を要請する「オフィス回帰」が進んでいます。
株式会社ネクストレベル(本社所在地:神奈川県横浜市、代表取締役:田中大洋)が運営するミライのお仕事(https://jobseek.ne.jp/)では、企業などで働く275名の男女に、コロナ禍前後の働き方の変化や満足度についてアンケートを実施しました。
本調査から見えてきた、ウィズコロナ時代の働き方と価値観についてご紹介します。
コロナ前後の働き方の推移|コロナ後はフル出社の割合が約4倍に!
今回のアンケートでは、以下3つの時期に分けて働き方の変化を調査しました。
・コロナ前(第1回の緊急事態宣言が発令された2020年4月より前)
・コロナ禍(2020年4月~2023年4月)
・コロナ後(新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行した2023年5月以降)
コロナ後は、フル出社している人の割合が全体の38.5%と、コロナ禍の時期と比べて約4倍に増えていることがわかりました。コロナ前と比べると約半数にとどまっているものの、多くの企業がオフィス回帰の流れにあることがわかります。
一方、コロナ後も「ハイブリット勤務」をしている人の合計は46.2%と、コロナ後の働き方のなかでは最も多くなっています。コロナ禍を経て、出社と在宅勤務の両方をメリットを享受できるハイブリット勤務が働き方のメジャーになりつつあるといえるかもしれません。
出社回数が増えるほど、働き方の満足度は低下傾向に
次に、働き方と満足度の関係性をみてみましょう。
テレワークで働き方に「満足」と答えた人は、全体の78.6%でしたが、出社回数が増えるにつれて満足している人の割合は下がり、フル出社で「満足」と答えた人は33.3%にとどまりました。
働き方別の満足度と口コミを詳しくチェック!
ここからは、働き方別の満足度と具体的にどのような点で満足・不満を感じるかの意見を聞いてみました。
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【フル出社】コミュニケーションはとれるが無駄な時間が増える
「フル出社」の満足度を男性と女性で比べてみると、女性は「不満」が多く、逆に男性は「満足」が多い結果でした。
女性は、40.0%が不満と回答。「出社のための身支度の時間が無駄」という意見もあり、メイクなどの朝の支度時間がもったいないと感じている人が一定数いるようです。
男性は、40.9%がフル出社に「満足」と回答。「家で仕事をしていると妻や子供に暇だと思われてどこか連れて行けとか、あれこれやってと言われ、仕事の効率が非常に悪くなる」という意見も。フル出社することによって家庭と仕事をはっきりと区別できると感じているため、「満足」と回答した男性もいるのかもしれませんね。
フル出社の満足・不満の意見
【「満足」と回答した人の意見】
テレワークだとメリハリがなく生活習慣が乱れてしまうので、廃止されて良かった。(広島・41歳・男性・会社員)
テレワークだとメールの返信をすぐにしないとサボっていると言われるので、常に監視されているような気がして精神的にもしんどかったので、出社しての勤務の方が良い。(京都・45歳・男性・会社員)
出社している方が、社内のコミュニケーションがとれる。何気ない会話がある方が、仕事は効率よく、間違いも少ない。(大阪・50歳・男性・会社員)
【「不満」と回答した人の意見】
折角テレワークの体制(PCや会社規則など)を整えたにもかかわらず、5類移行後はテレワーク廃止となった。テレワークと出社のハイブリッド勤務で十分に仕事を回せていたのに出社する意味が分からない。(東京・31歳・女性・会社員)
自分の仕事を進める上では邪魔の入らない在宅の方が圧倒的に進むし、時間も自由に使えて良かったのに、会社に行かなくてはならなくなったので時間効率が悪くなってしまったから。(愛知・45歳・男性・会社員)
制度はテレワーク推進になっているが、業務上は困難である。これについて担当者の頑張りでは変更は困難であるため、不満を抱いている。(愛知・34歳・男性・会社員)
コロナ禍に在宅勤務を経験した人のなかには、仕事と私生活のメリハリがつかない、怠けてしまう、コミュニケーション不足で仕事を進めにくい、といった不満を抱えた人もいたようです。
毎日出社になったことで仕事とプライベートの区切りがつきやすく、業務効率が上がったというメリットを感じる方が一定数いました。
一方で、在宅勤務で問題なく業務をこなせている人は、出社する意味が見い出せずデメリットが多いと感じるようです。
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【ハイブリット勤務】最適なバランスだが出勤回数によっては不満の声も
ハイブリッド勤務の満足度を男性と女性で比べてみると、男性と女性で大きな違いはなく、過半数以上の男女が「満足」と回答しています。
「ハイブリット勤務」の満足・不満の意見
【「満足」と回答した人の意見】
出社しないとコミニュケーションが取れないし、在宅であれば通勤時間がない分、ワークライフバランスが改善されるという観点から、いまの週3日出社、週2日在宅はバランスが取れていてよいから(神奈川・男性・50歳・会社員)
フルテレワークだと気分が滅入るときがあるが、たまに出社で顔を合わせる事でモチベーションを保つことができるから。(神奈川・26歳・男性・会社員)
子供がいると、今までは学級閉鎖の度に休みを取らなければならなかったところを、現在は基本が在宅で対応できるようになったので、ストレスがなくなった。(東京・38歳・女性・会社員)
【「不満」と回答した人の意見】
テレワークだと通勤時間が削減されて身体は楽な一方で、仕事とプライベートの切り替えが曖昧になってしまうこともあり、フルでオフィスの方が性格的には合っていると思う。(神奈川・37歳・女性・会社員)
コロナ禍でフルテレワークに慣れたライフスタイルが出来上がったので、週3出社でも正直きつい。月1くらいが理想。(東京・31歳・女性・会社員)
リモート中心になりそれに伴って生活環境を整えたのに、納得する理由もなくやっぱり出社の方がいいからというような理由で出社が増えたから。(埼玉・27歳・女性・会社員)
必要に応じて出社・在宅勤務を選択できる人は、業務効率を保ちながらワークライフバランスを整えることができるため、満足していると感じているようです。
一方で不満の声を見てみると、ハイブリット勤務そのものに対する不満の声はほとんどありません。強制的にライフスタイルの変更を迫られたり、合理的な理由もなく出社回数を増やされたりしたことに対する不満が多いようでした。
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【テレワーク】利便性に満足、一方で個人負担の環境構築が負担との声も
「テレワーク」の満足度は男女とも高い結果となりました。
「テレワーク」の満足・不満の意見
【「満足」と回答した人の意見】
通勤の負担が減り、仕事の効率もパフォーマンスもよくなったから(埼玉・46歳・女性・会社員)
都心の会社ですが、家賃も物価も安い田舎暮らしをしながら働けるのでフルリモートの今の会社に感謝しています。(奈良・22歳・女性・会社員)
飲み会の数が減り、時間とお金に余裕が生まれた。以前まではなんとなく参加してしまうことが多かった。(北海道・32歳・男性・会社員)
【「不満」と回答した人の意見】
オフィスにならある冷房が自宅にはないため、今年の異常な猛暑に対処できず、自宅での仕事環境がとても劣悪なものだったから。必要な設備や環境の構築は個人で賄うのは負担が大きい。(北海道・43歳・男性・会社員)
プロジェクト毎に仕事が区切られその都度参加する形のため、プロジェクト自体がない時は仕事もなく他の仕事とのスケジュールが組みにくい。(北海道・41歳・女性・パートアルバイト)
テレワークのメリットとして、時間・場所の自由が増え、人間関係や金銭面でのストレスが減った、と回答する人が多くいました。
一方、家庭で快適な執務環境を整えるのが難しいといったデメリットを上げる方もいました。
テレワークのメリットは、自分自身で生活のあり方を柔軟にアレンジできる点にあるようです。在宅勤務は、集中して効率よく作業を進められる環境が整えば、多くの人にとって満足度の高い働き方といえそうです。
まとめ
今回の調査結果では、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行にともない、「リモート回帰」が進んでいることがわかりました。一方で、出社回数が増えるほど働き方に不満を感じる人が多い傾向にあり、リモート回帰の流れを望ましくないと捉える方が多いようです。
ただし、業務上の必要性に応じて出社することに対する不満は少なく、あくまでもきちんと仕事をしたうえでワークライフバランスを整えたい人が多数でした。仕事の効率と従業員の満足面で考えると、今後は出社と在宅勤務を使い分けられるハイブリット勤務が増えていくのかもしれませんね。
【調査概要】
調査方法:インターネットアンケート
調査対象:コロナ禍でテレワークの経験がある会社勤め・オフィスワークの男女275名
アンケート母数:男性162名・女性113名【合計275名】
実施日:2023年8月10日~8月18日
調査実施主体:ミライのお仕事(https://jobseek.ne.jp/)
調査会社:株式会社ネクストレベル
☆関連ページ:https://jobseek.ne.jp/research-report/hatarakikata/
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