国内初・プライバシーに配慮したデジタルサイネージ広告視聴検知AIを開発 | 広告視聴者の検知を高精度で実現
三菱電機の赤外線センサー MelDIR(メルダー)を応用した技術開発に成功
オフィスサイネージ「Office Vision®︎」を提供する株式会社Prediction(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:大木健一朗)はデジタルサイネージ広告の視聴検知を目的に、三菱電機株式会社(本社:東京都千代田区、執行役社長:漆間 啓、以下 三菱電機)の赤外線センサーMelDIR(メルダー)を活用した技術開発に成功しました。本開発により、従来の屋外広告(OOH,DOOH)の計測手法だったGPSや人流データ等の位置情報をもとにした理論ベースの計測から、リアルタイムでの視聴人物を捉えた実測ベースの計測を実現します。また、カメラではなく赤外線センサーによる視聴検知のため、個人のプライバシーに配慮し、周辺の個別情報を特定することもないため、オフィスの執務室内などのセキュリティ要件が厳しい環境にも適応いたします。これまで、サイネージ市場では広告効果の可視化やその評価方法の標準化が課題視されてきましたが、本開発を通じてサイネージ広告の評価指標や効果測定方法の標準化を目指すとともに、オンライン広告とオフライン広告の統合指標の開発に取り組んでいきます。
開発の背景
2024年には市場規模が約1,000億円を超えると予測されるデジタルサイネージ広告市場は近年、急速な拡大をしています。(*1)一方で、今後の成長性が期待される中で依然として、効果測定方法や広告効果の可視化を課題視する声があるのも事実です。
効果測定に関しては、現在、GPS情報と人流データを活用した手法が一般的ですが、実際に「広告を見たかどうか」を検知することはできず、結果として一部推測を交えた理論ベースの手法が採用されています。また、広告効果の可視化に関しては、確かに視認性の高さや不特定多数の方に訴求できる点からもブランド認知に効果的ですが、本来その効果自体を証明するためには高解像度カメラによる映像取得と複雑な分析が必要になる点から高いハードルが存在します。これらの事情から、依然としてデジタルサイネージには課題視の声が残ります。
広告主のマーケティング担当者は広告費効率化の観点から投資対効果の分析が要求されますが、データの収集と正確性に課題があるデジタルサイネージ広告と比べ、クリック数、CV数を明確に可視化できるオンライン広告(WEB広告)の方が分析しやすい点もあり、結果として、マーケティングへの利活用の浸透が進んでいない要素の一つです。
そこで今回、当社独自に開発したAIと三菱電機の赤外線センサーMelDIRを組み合わせることで、効果測定方法を理論ベースの計測から、実測ベースの計測にシフトするとともに、映像取得方法をカメラではなく赤外線センサーにすることで、個人を特定することなく、広告視聴者検知ができるプライバイシーに配慮した機器開発プロジェクトがスタートしました。
(*1)株式会社CARTA HOLDINGSおよび株式会社デジタルインファクト調べ(https://cartaholdings.co.jp/news/20221219_1/)
サイネージ広告視聴検知システムの概要
デジタルサイネージ専用・広告視聴者検知システムの特徴は以下です。
- 個人を特定しない、プライバシーに配慮した機器
- オフィスの執務室内など、機密情報がある場所でも設置が可能
- 初期開発の段階で広告視聴者を検知するAIの精度が高精度を維持
- 国内で初めて赤外線センサーを活用した技術応用に成功(*2)
- 広告視聴人数(延べ人数)、広告視聴時間を実測ベースで測定可能
(*2) 赤外線センサーを活用したデジタルサイネージ広告視聴検知AIとして国内初(2023年9月現在、当社調べ)。
三菱電機株式会社 赤外線センサー MelDIR(メルダー)
従来のPIR(Passive Infrared Ray)センサーでは困難であった高度な温度検出が可能となり、詳細な熱画像の取得でヒト・モノの識別やヒトの動作把握性能が向上し、高価な赤外線カメラを使用することなく、防犯・見守り・人数カウント・スマートビルディング・空調・その他の温度測定による機器制御などの市場向けに最適な赤外線センサーです。
また、三菱電機ルームエアコン「霧ヶ峰」のムーブアイ mirA.I.+(ミライプラス)に搭載されております。※「MelDIR」および「ムーブアイ mirA.I.+」は、三菱電機の登録商標です。
三菱電機 赤外線センサーMelDIR ウェブサイト
https://www.MitsubishiElectric.co.jp/semiconductors/infraredsensor/index.html
三菱電機 赤外線センサーMelDIR
三菱電機株式会社 高周波光デバイス製作所 赤外線センサデバイスプロジェクトグループ プロジェクトグループマネージャー 太田 彰 氏からのコメント
赤外線センサーMelDIRの「プライバシーに配慮しながらヒトの姿勢を把握できる」という特長を活かしてデジタルサイネージにご採用いただきました。今後も様々な用途で社会課題解決に貢献できるよう製品開発に取り組んで参ります。
今後の展望
AIの精度向上に向けた積極投資の継続とともに、当社オフィスサイネージ「Office Vision®︎」のアセットを活かし、視聴者人数、視聴者が所属する企業属性、視聴時間帯などから、デジタルサイネージ設置先ロケーションに合わせたクリエイティブの最適化ソリューション開発を目指します。また、サイネージを通じて広告と接触した視聴者が特定の商品・サービスを購入するまでに至る、「認知から購買」までのフルファネルの指標をオンラインとオフラインを統合した新指標の開発にも取り組んでいきます。
株式会社Prediction
「あたらしい、あたりまえをつくる」をミッションに掲げるスタートアップ企業です。BtoBマーケティングプラットフォームの提供(企業にダイレクトリーチし認知形成を支援する『Office Vision®︎』、サイネージの効果を分析するツール『Prospect Finder®︎』サービスを展開)を行っています。
会社名:株式会社Prediction
代表者:大木 健一朗
所在地:東京都新宿区西新宿1-26-2 新宿野村ビル32階
設 立:2022年5月
URL :https://prediction.co.jp/
【本リリースに関するお問い合わせ】
株式会社Prediction 広報担当
E-MAIL:info@prediction.co.jp
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