《発表!》業界人が選ぶ! 記憶に残る【宣伝施策】/2023年上半期 ~後編~
KIQ REPORTでは、半年に一度、映画業界で働く“映画業界人”の記憶に残った<ベスト映画宣伝>を発表しています。
前編に続き、宣伝プロデューサーやパブリシスト、グラフィックデザイナー、ライター、広告代理店担当者、映像ディレクターなど、映画業界人50名から寄せられた、2023年上半期(1月~6月)に公開された作品の中で、記憶に残った【映画宣伝】をご紹介します!
「サンクチュアリ」の巨大力士像は、上半期作品では外せないインパクト!
出典元:AdverTimes.(アドタイ)by 宣伝会議(2023.05.19 掲載)
大相撲の聖地・両国に巨大な「猿桜」が降臨、Netflixシリーズ『サンクチュアリ ‐聖域‐ 』プロモーション
Netflixオリジナルシリーズ「サンクチュアリ -聖域-」が両国駅に仕掛けた巨大力士像〈ジャイアント猿桜像〉のインパクトが記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。
大相撲を題材とした作品ということで、大相撲夏場所の開幕に合わせ、聖地である両国駅に設置されました。全長約25メートル・高さ約2.8メートルという規格外の大きさはもちろんのこと、精巧な作りも話題になり、完璧なタイミングと場所の効果も相まって、SNSを中心に大きく盛り上がりました!
★「両国駅での巨大広告がすごいと思いました」(40代男性・イラストレーター)
★「ここぞというロケーションでのド迫力と説得力。広告自体がコンテンツであり、リアルとSNSの連携が上手いなあ~と」(50代男性・リサーチャー)
★「作品自体も話題で内容も面白かったですが、この両国駅の広告は『番狂わせろ』というコピーと共にすごくインパクトがありました。同作のYouTube企画でセットツアー動画もちょうど話題になり始めたタイミングで展開されていて、演じている相撲キャストたちの劇中とのギャップも相まって、内容的にもいいコンテンツだったと思いました」(30代女性・宣伝アシスタント)
★「配信タイミングで露出がドンピシャでピークになった。Netflixのオウンドメディアでのコンテンツでより魅力が引き立ったような気がする。オウンドメディアのフォロワー数が群を抜いているので、オウンドメディアの数を伸ばすことは必須だなと思った」(40代女性・宣伝&パブリシティ)
NetflixやAmazonでもオリジナルコンテンツが続々と製作され、広告等目立つプロモーションを見かけることが増えてきました。2023年下半期も話題作が控えているようなので、どんなプロモーションを仕掛けてくるのか目が離せません!
イベント・来日も復活!
さて、コロナ禍で自粛モードが続いていたイベントや来日も、今年はだいぶ戻ってきました。イベント関連で業界人の記憶に残った3作品をご紹介します。
『レジェンド&バタフライ』に出演した木村拓哉さんと伊藤英明さんが参加し、46万人もの人が来場した“ぎふ信長まつり”は、作品規模を知らしめるような大きなインパクトを残しました。
★「相当なインパクトがありましたし、連日その話題でひっきりなしで、公開前に見事なブーム感を出していたと思いました。また、木村拓哉さん伊藤英明さんも役柄として出ていることで、露出の仕方も映画の世界観をそのまま出せていたので、認知と意欲をあげる見事なイベントだったと思います。タイトル名を知らなくても『キムタクの信長の映画』はかなり効率よく認知アップされたのではと思います。勉強になりました」(40代男性・宣伝プロデューサー)
★「久々に見る王道の堂々たる宣伝展開で、キムタク主演の超大作の時代劇がやってくるということを日本中にあまねく伝えていたと思う」(40代男性・映画記者)
出典元:『クリード 過去の逆襲』公式HP(2023.05.19 掲載)
アニメ愛が止まらない?!マイケル・B・ジョーダン待望の初来日!!「『はじめの一歩』の聖地に立ててヤバい」ファン熱狂!!ボクシングの聖地・後楽園ホールで元世界チャンピオン4人からベルト贈呈!
★「マイケル・B・ジョーダン来日。初来日というだけあり、インパクトが残りました」(30代女性・ライター、編集)
『ヴィレッジ』
★「屋外の能舞台で行われた公開直前イベントで、リハーサルまで晴天だったのが本番開始直後、急遽嘘のような豪雨に見舞われ、まさに嵐を呼ぶ映画と感じた」(40代男性・映像ディレクター)
『ヴィレッジ』では、完成までの700日を紡いだ特別企画「700日のヴィレッジ」も注目されていました。
https://youtu.be/TbyrBZvFjdM
★「メイキング映像とインタビューで構成される映画宣伝の新しいカタチ」(50代男性・宣伝プロデューサー)
コロナ禍から復活したといえば、応援上映も盛り上がりを見せていました。
映画史に残るヒット作『RRR』では、紙吹雪あり、クラッカーあり、ダンスもありな「マサラ上映」がファンの間で盛り上がりを見せ、コアファンの根強い動員につながっているようです。
『RRR』
出典元:キネプレ (2023年1月16日掲載)
平日も満席でナートゥダンス! 塚口で『RRR』マサラの3Rが開催
★「『RRR』を踊りながら見るやつは、よく分からないけれど盛り上がってる感が伝わってきました」(50代男性・宣伝プロデューサー)
出典元:デイリー新潮(2023年3月23日掲載)
韓国で大人気の「スラムダンク」応援上映に行ってみた 絶叫しながら鑑賞する“オタク女子” 17歳高校生は「7試合目」
★「全体的にですが、声出しの応援上映の解禁が記憶に新しいです。みんな一斉に始まったように思いますし、結果応援上映が向いてる作品と向いてない作品があるなあと思いました。スラムダンクの応援上映の盛り上がりは中国、韓国などアジア系海外がすごかったですね。1000人規模の開催や、ファンの広告出稿などレベルが違うし、逆輸入して日本でも流行りそうだなと思いました」(30代女性・プロデューサー/広報)
まだまだあります!2023年上半期、業界を盛り上げた映画宣伝の数々!
国内で年間約1,000本公開される中、“この映画”を届けるために、日々さまざまな趣向を凝らした宣伝が行われています。その他、業界人の記憶に残った映画宣伝を一挙ご紹介します!
★「『渋谷をジャック!13面シンクロヴィジョン映像』の演出が記憶に残っています」(20代男性・オンライン番組ディレクター)
出典元:KBCシネマ1・2(2023年3月26日掲載)
3月31日(金)公開『三茶のポルターガイスト』来場者プレゼント決定!(配布終了)
★「入場特典が「御清め塩」で、観客の不安を煽ってて最高だと思いました」(40代男性・編集)
出典元: SHOCKER 公式アプリ『SHOCKERfrom』シン・仮面ライター
©︎ 石森プロ・東映/2023「シン・仮面ライダー」製作委員会 / ©︎ CRAYON Inc.
★「キャスト、ストーリーを出さない、からの、公式アプリでのネタバレ大会はほぼ無料での宣伝ですごいなと思いました」(40代女性・デザイナー)
『探偵マーロウ』
★「作品の内容そのものの宣伝もさることながら、「リーアム・ニーソン100作目!」という部分を大きく打ち出しており、映画ファンの心に刺さると感じたため」(20代男性・海外セールス)
https://twitter.com/chrizmillr/status/1661848746358116352?s=20
★「万引き家族の時に中国版のポスターを描いた方の作品。日本ではしがらみが多すぎて作れない気がして独自性がよかった」(30代女性・営業)
★「1つだけではないですが、ユーザーのリアルな声を発信できるのがいいと思います」(40代女性・WEB制作)
3回にわたり、2023年上半期公開の映画で、業界の記憶に残った映画宣伝&クリエイティブの数々をご紹介してきました。いかがでしたでしょうか? 作品のジャンル、公開規模、興行成績等に関わらず、宣伝マンの皆さんが生み出す宣伝施策は、同業者としても興味深く参考になるものばかりですね!(やられたっ!と思うことも・・・)
いま映画業界ではジブリが挑む「一切情報を出さない宣伝」が話題になっており、この施策が動員にどのような影響を及ぼすのか、その効果を注目している業界人も多いでしょう。そちらも気になるところではありますが・・・こうやって映画宣伝&クリエイティブを並べてみると、やっぱり映画宣伝って面白いし、楽しいですね!!
2023年下半期、また新たな記憶に残る映画宣伝に出会えるのが楽しみです!
【業界人が選ぶ!記憶に残る宣伝クリエイティブ】
【ポスタービジュアル】
2021年下半期
2022年上半期
2022年下半期
【キャッチコピー】
2021年下半期
2022年上半期
2022年下半期
© 2023 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All rights reserved. CREED is a trademark of Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All rights reserved. © SHINCHOSHA All Rights Reserved. ©️ KBCシネマ1・2 (C)2022 Parallel Films (Marlowe) Ltd. / Hills Productions A.I.E. / Davis Films © 2023「ヴィレッジ」製作委員会
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