七夕にあった豪雨災害「七夕水害(七夕豪雨)」に学ぶ

株式会社さくら事務所

2023.07.07 10:15

7月は水害に注意!七夕にあった豪雨災害

業界初の個人向け総合不動産コンサルティング・ホームインスペクション(住宅診断)、マンション管理組合向けコンサルティングを行う“不動産の達人株式会社さくら事務所”(東京都渋谷区/社⻑:大⻄倫加)では、1974年7月7~8日に三重県、静岡県を中心とした太平洋側に大きな被害をもたらした「七夕水害(七夕豪雨とも)」がどんな災害だったか、各地でどのような被害をもたらしたか、また課題や教訓は何か紹介します。詳しくは下記コラムをご覧いただき、本件に関する取材やご質問がございましたらお気軽にお問い合わせください。

七夕水害(七夕豪雨)とは?

 上陸せずに日本海を東進した1974年台風8号が梅雨前線を活発化させたことで、特に太平洋側の四国から東海・関東地方南部にかけて大雨をもたらした水害です。全国で死者145名、行方不明者1名、負傷者496名、住家全壊657棟、半壊1,131棟の被害があったとされます。

静岡県静岡市の被害

 静岡市では、特に「七夕豪雨」という名前で知られており、死者27名、床上浸水11,981戸、床下浸水14,143戸という被害をもたらしました。氾濫した巴川は、平野部で川の勾配が小さいことや、狭くなった平野部を抜けていくことなどから、水害が起きやすい流域でした。放水路の整備など様々な対策が進められましたが、昨年2022年の台風15号でも再び水害に見舞われています。

・静岡県静岡市の被害

 三重県伊勢市では、市内を流れる勢田川が氾濫するなどで、伊勢市内で床上浸水3,224棟、床下浸水10,924棟の被害を生じました。勢田川は国が管理する一級河川に指定され、川底の掘り下げや防潮水門、排水機場、堤防の整備が進められましたが、2017年の台風 21 号によって水害に見舞われています。

・神奈川県横須賀市の被害

 神奈川県横須賀市では、大きな川沿いだけでなく、大きな川に注ぐ小さな川(暗渠化されている部分)や、近くに川がない場所での水害履歴(小河川の水害・内水氾濫)がありました。細い谷筋が広がるような地形で、谷筋の冠水と、両脇の丘陵地での土砂災害が発生したことがわかります。

・七夕水害の教訓は?

 過去に水害が発生した地域では、国や自治体により様々な対策が進められても、想定を超えた豪雨があった場合には、再び水害が発生する可能性がある認識が必要です。地域ごとに起きやすい災害を知り、どのような被害を受ける可能性が有るか、ハザードマップなどを参考に考えておくことが必要でしょう。

 しかし、ハザードマップは対象となっていない中小の河川や、排水不良で川がない場所でも起こる内水氾濫のマップが整備されていない、最大の想定降水量で作成されていないということがあります。ハザードマップで色がついていない=必ず安全ではありません。周囲の高低差や中小河川からの距離、高低差などを踏まえて、水害リスクを考慮する必要性が有るといえます。土砂災害も同様で、土砂災害(特別)警戒区域の外でも、がけ崩れが起こることがあります。

コラム:「七夕にあった豪雨災害「七夕にあった豪雨災害・七夕水害(七夕豪雨)に学ぶ

■不動産の達人 株式会社さくら事務所■

東京都渋谷区/代表取締役社長:大西倫加
https://www.sakurajimusyo.com/
1999年、不動産コンサルタント長嶋修が設立。「人と不動産のより幸せな関係を追求し、豊かで美しい社会を次世代に手渡すこと」を理念として活動する、業界初の個人向け総合不動産コンサルティング企業で2022年6月11日現在で61,493件を超える実績を誇る。

■だいち災害リスク研究所■

所長:横山芳春
https://www.sakurajimusyo.com/daichi/
安全性の高い土地選びと住宅づくりを広めることを目的として2021年に大西倫加が設立。防災のコンサルティング事業を開始し、国内唯一の個人向け災害リスク診断サービス「災害リスクカルテ」を提供する、さくら事務所運営のシンクタンク。

 

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